「10枚まで入るので、10枚使ったほうが得ですよね」。カルーセル投稿の相談で、こう聞かれることがあります。カルーセルは1つの投稿に複数枚の画像を入れられる形式で、インスタでは10枚まで入ります。ただ、入る枚数と、読まれる枚数は別の話です。

先に結論を書きます。枚数から決めると、中身が薄くなります。決める順番は逆で、伝えたいことを先に決め、それを説明するのに必要な枚数を後から数えます。この記事では、そもそも複数枚に分けるべきかの判断、1枚目に何を置くか、最後の1枚をどう使うか、そして読まれているかどうかを確かめる方法を書きます。

複数枚に分けるかどうかを、先に決めます

カルーセルは、順を追って説明する内容に向いた形式です。手順、比較、前と後の変化、項目の一覧。こうした内容は、1枚に詰め込むより、めくりながら読むほうが理解しやすくなります。

逆に、複数枚に向かない内容もあります。伝えたいことが一つしかない場合です。1枚で言い切れる内容を無理に分けると、2枚目以降が薄くなり、読む人は途中でやめます。写真の雰囲気を見てもらいたい投稿も、無理に説明を足す必要はありません。

判断の目安は単純です。分けたときに、2枚目以降にも読む理由があるかどうかを見てください。「1枚目の続きが気になる」ではなく「2枚目にも知りたいことが書いてある」という状態になっていれば、複数枚に向いた内容です。

受託の現場でよくあるのは、決められた枚数を毎回埋めようとして、後半が同じような内容の繰り返しになる形です。この状態になると、最後まで見る人の割合が下がります。枚数を固定するなら、内容のほうを枚数に合う題材から選ぶ必要があります。

題材の側から枚数を決める方法もあります。手順の説明なら、工程の数がそのまま枚数になります。比較なら、比べる対象の数に、前置きと結論の2枚を足した数になります。項目の一覧なら、項目数に1枚目を足した数です。この決め方にすると、枚数を先に決めた場合に起きる「埋めるための1枚」が出てきません。

なお、投稿を作る前に決めておくと後戻りが減るのが、その投稿を見終わった人に何をしてほしいかです。これが決まっていないと、最後の1枚を作る段階で手が止まり、結局あいさつのような一文で埋めることになります。

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1枚目には、誰に向けた話かを置きます

カルーセルの1枚目だけが、他の投稿と並んで表示されます。2枚目以降は、1枚目を見た人がめくったときに初めて表示されます。1枚目の役割は、内容を要約することではなく、誰に向けた話かを示すことです。

うまくいかない1枚目に共通するのは、言葉が広すぎることです。「SNS運用のコツ」のような見出しは、範囲が広く、読む人が自分に関係あるかどうかを判断できません。「投稿しても保存されないとき」のように、読む人が置かれている状況を書くと、当てはまる人が手を止めます。

文字の量も1枚目で決まります。画面に並んだ状態で読める大きさかどうかを、実際にスマートフォンで確認してください。パソコンの画面で作っていると、文字を小さくしすぎることがあります。

2枚目以降は、1枚に1つだけ置きます

2枚目からは、順を追って説明する部分です。ここでの決めごとは一つで、1枚に載せる要点を1つに絞ることです。

1枚に3つも4つも項目を詰めると、読む人はどこを読めばよいか分からなくなります。項目が5つあるなら、5枚に分けてください。分けた結果として枚数が増えるのは問題ありませんが、枚数を増やすために内容を分割するのは順番が逆です。

もう一つ、各枚の見出しだけを続けて読んだときに、話の筋が通っているかを確認してください。めくりながら読む人は、まず見出しを拾い読みします。見出しだけで話の流れが分かる構成になっていれば、細かい説明を読まない人にも要点が伝わります。

1枚に載せる文字の量にも上限を決めておいてください。上限がないと、説明が長い枚と短い枚が混ざり、読む速さが途中で変わります。各枚の見出しは何文字まで、説明は何行までという形で先に決めておくと、作るたびに迷わずに済みます。文字数を決めると、内容のほうを削る必要が出てきますが、削って残った部分がその枚の要点です。

画像の見た目も、枚ごとに変えないでください。背景の色、文字の位置、余白の取り方を全枚でそろえると、めくったときに視線が同じ場所に落ちるため、読む負担が減ります。1枚目だけは他の投稿と並ぶ場所なので、見出しを大きくするなど扱いを変えて構いません。

最後の1枚で、次に何をすればよいかを書きます

最後の1枚は、読み終えた人が次に何をするかを決める場所です。ここが空白だと、読み終わった人はそのまま次の投稿へ流れます。

置く内容は投稿の目的で変わります。保存してあとで見返してほしいなら、そう書きます。プロフィールから詳しい情報を見てほしいなら、そこに何があるかを書きます。質問を受け付けたいなら、コメントで聞ける旨を書きます。何も指定しないより、一つだけ指定したほうが動く人は増えます。

複数のことを同時に頼むのは避けてください。保存もフォローもコメントも、と並べると、どれも選ばれにくくなります。1投稿につき1つに絞ってください。

枚数が適切かどうかは、数字で確かめられます

枚数の判断は、感覚ではなく数字で確かめられます。インサイトで見る項目は二つです。

一つは、投稿ごとの保存の割合です。カルーセルは、あとで見返す前提の内容と相性の良い形式なので、内容が合っていれば保存が伸びます。同じ分母で過去の投稿と並べて、枚数の多い投稿と少ない投稿でどちらが保存されているかを比べてください。保存率の見方は、保存率の記事にまとめています。

もう一つは、投稿ごとのリーチと、プロフィールへ移動した数の関係です。最後まで読まれている投稿は、プロフィールへの移動が増える傾向があります。枚数を増やした月と減らした月で、この数字がどう動いたかを比べてください。

一度に変えるのは一つにしてください。枚数と題材と見た目を同時に変えると、何が結果を動かしたのかが分からなくなります。

まず、直近の投稿を枚数で並べてみてください

直近3ヶ月のカルーセル投稿を、枚数の順に並べ、それぞれの保存率を横に書き出してください。枚数が多いほど保存されているのか、それとも枚数と関係がないのかが、その表で見えます。

多くのアカウントでは、枚数そのものより、2枚目以降に読む理由があるかどうかで差が出ます。表を作ったうえで、保存率が高かった投稿の2枚目に何が書いてあったかを読み返してください。次に作る投稿の構成は、そこから決められます。