「投稿を見て来ましたと言われるのですが、指名は特定のスタッフに偏っています」と、美容室の経営者から聞いたことがあります。

先に結論を書きます。美容室のインスタ集客は、店の名前ではなく、切る人で選ばれます。お客さんは仕上がりの写真を見て「この人に切ってほしい」と決めます。そのため、店のアカウントに仕上がり写真だけを並べても、誰に頼めばよいかが分かりません。誰が作った仕上がりなのかを分かる形にすることが、来店までの距離を縮めます。

美容室のインスタ集客では、店ではなく担当者から選ばれます

飲食店や物販と違い、美容室は同じ店の中でも仕上がりが人によって変わります。お客さんもそれを知っているので、店を探すというより、自分の髪を任せられる人を探しています。

このとき障害になるのが、店のアカウントの作り方です。仕上がり写真だけを並べて、誰が担当したかを書いていない投稿が多くあります。見た人が「この仕上がりが良い」と思っても、予約の画面で誰を選べばよいか分かりません。分からないまま予約すると、別の人が担当することになり、次の来店につながらないことがあります。

投稿文に担当者の名前を一行入れるだけでも、この分断は減ります。名前を出すことに社内で抵抗があるなら、下の名前だけでも、担当ごとの記号でもかまいません。予約画面の表記と一致していれば、指名まで届きます。

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仕上がり写真を載せる前に、許可の取り方を決めておきます

仕上がりの写真は、お客さんが写った写真です。撮影と掲載の許可を、口頭ではなく形に残して取ってください。

現場で起きやすいのは、忙しい時間帯に口頭でお願いして、後から「どこまで許可を取ったか」が分からなくなることです。顔が写る範囲まで許可したのか、後ろ姿だけなのか、掲載をやめてほしいときにどう伝えるのか。この三つを紙か端末の入力欄で残す形にしておくと、あとで確認できます。

受託の現場でも、掲載後に削除の依頼が来て、どの投稿が対象か探すのに時間がかかった例を見ています。撮影のときに投稿の予定日まで控えておくと、探す手間が減ります。

顔を出したくないお客さんが多い店では、後ろからの写真と手元の写真で組み立てる形にします。顔が写らなくても、髪の動きと色は伝わります。無理に顔出しをお願いするより、撮れる範囲で本数を積んだほうが続きます。

スタッフ個人のアカウントと、店のアカウントをどう分けるか

美容室では、スタッフが自分のアカウントを持っていることが多いです。これを止める必要はありませんが、役割を分けておかないと、店のアカウントに投稿が集まらなくなります。

分け方の一つは、店のアカウントを入り口、個人のアカウントを指名の受け皿にすることです。店側は営業時間や場所、料金の考え方、店内の様子など、誰が見ても必要な情報を置きます。個人側は自分が担当した仕上がりを出します。店のプロフィールから、在籍しているスタッフのアカウントに行ける状態にしておくと、見た人が自分で選べます。

気をつけたいのは、スタッフが退職したときの扱いです。個人のアカウントはその人のものなので、店側は投稿を引き継げません。店のアカウントにも仕上がりを残しておかないと、退職のたびに実績が消えます。どちらか一方に寄せず、両方に置く前提で運用してください。

予約の入り口を、プロフィールの1手に縮めます

投稿を見て来店を決めた人が、次にやることは予約です。ここで手数が増えると、そのまま離れます。

プロフィールに置くリンクは、予約ページに直接つながる形にします。会社のトップページを置いて、そこから予約ページを探させると、途中で止まります。予約サイトを使っているなら、そのサイトの店舗ページを直接指してください。

もう一つ、投稿を見た人が知りたいのは料金の考え方です。細かい価格表まで書く必要はありませんが、どの範囲までが基本の施術で、どこから追加になるのかが分かる投稿を1本作り、プロフィールから見える位置に固定しておくと、問い合わせの前に確認できます。

電話でしか予約を受けていない店では、営業時間内しか予約できないことになります。投稿を見る時間帯は夜が多いので、夜のうちに手が動く受け方を一つ用意しておくと、翌日まで待たずに済みます。

新規に向けた投稿と、来なくなった人に向けた投稿は分けます

美容室で数字が動くのは、新規の来店だけではありません。以前に来ていて、しばらく足が遠のいていた人が戻ってくる分も入っています。受託の現場では、投稿を見て戻ってきた人の来店が数に混ざっていたことを、店側が後から気づく場面がありました。

この二つは、見せる中身が違います。新規に向けるなら、店の場所、雰囲気、担当者の人柄まで含めて、初めてでも入れると分かる内容にします。来なくなった人に向けるなら、店の説明は要りません。今の季節に合う髪の話や、担当者が今どんな仕上がりを作っているかを見せます。

同じアカウントで両方を出すことになるので、投稿ごとにどちらに向けたものかを決めてから作ってください。決めずに作ると、両方に少しずつ足りない投稿になります。

見る数字は、フォロワー数ではなく予約の手前で選びます

美容室のアカウントは、フォロワー数が増えても来店に結び付かないことがあります。遠方の人が仕上がりを見て増えている場合、その人たちは来店しません。

見るのは、プロフィールを見た人の数と、そこからリンクを押した人の数です。この二つが動いていれば、投稿から予約の手前までは進んでいます。押されているのに予約が入らないなら、直す場所は予約ページの側です。

インスタは予約が入ったかどうかを教えてくれないので、店側で確かめる必要があります。予約時の来店経路の項目にインスタを足すか、来店時に一言聞いて記録してください。記録が数か月分たまると、どの投稿の後に予約が増えたかを並べられます。

記録を取る担当者は、店長ではなく受付に立つ人にしてください。予約を受ける場所で記録しないと、後から思い出して埋めることになり、抜けが増えます。

まず、自分の店のプロフィールを携帯電話で開いて、そこから予約画面まで何回指を動かすかを数えてみてください。3回より多いなら、投稿を増やす前に直す場所はそこです。