「投稿を見て来ましたと言われるのですが、指名は特定のスタッフに偏っています」と、美容室の経営者から聞いたことがあります。

先に結論を書きます。美容室のインスタ集客は、店の名前ではなく、切る人で選ばれます。お客さんは仕上がりの写真を見て「この人に切ってほしい」と決めます。そのため、店のアカウントに仕上がり写真だけを並べても、誰に頼めばよいかが分かりません。誰が作った仕上がりなのかを分かる形にすることが、来店までの距離を縮めます。

もう一つ、直す場所があります。お客さんは地名と一緒に店を探すので、担当者名の出し方を整えたら、次に地名を書き入れる場所を四か所でそろえます。ここがそろっていないと、店のアカウントと投稿が、来られる範囲にいる人の画面に出にくくなります。

美容室のインスタ集客では、店ではなく担当者から選ばれます

飲食店や物販と違い、美容室は同じ店の中でも仕上がりが人によって変わります。お客さんもそれを知っているので、店を探すというより、自分の髪を任せられる人を探しています。

このとき障害になるのが、店のアカウントの作り方です。仕上がり写真だけを並べて、誰が担当したかを書いていない投稿が多くあります。見た人が「この仕上がりが良い」と思っても、予約の画面で誰を選べばよいか分かりません。分からないまま予約すると、別の人が担当することになり、次の来店につながらないことがあります。

図1 担当者の名前があるかどうかで、行き先が変わります

担当者の名前が書かれていない投稿 仕上がりが良いと 思ってもらえる 予約画面で誰を選べば よいか分からない 別の人が担当になり、 次の来店につながらないことも 投稿文に担当者の名前を一行入れた投稿 仕上がりが良いと 思ってもらえる 担当者の名前が 予約画面の表記と一致 指名まで届きます
上下の列で入り口は同じです。分かれるのは真ん中で、そこを変えるのに要るのは投稿文の一行だけです。

投稿文に担当者の名前を一行入れるだけでも、この分断は減ります。名前を出すことに社内で抵抗があるなら、下の名前だけでも、担当ごとの記号でもかまいません。予約画面の表記と一致していれば、指名まで届きます。

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地名を書き入れる場所は四つあります

美容室を探す人は、地名と一緒に探します。「髪質改善」とだけ打つ人より、「◯◯市 髪質改善」と打つ人のほうが、その店まで通える場所にいます。インスタの検索窓でも地名と施術名を並べて打つ人がいるので、店の側は地名を書き入れる場所を決めておきます。

一つ目は、プロフィールの表示名です。ユーザーネーム(@から始まる英数字)ではなく、プロフィールに名前として出るほうです。店名だけにせず、市区町村と得意な施術を並べておくと、検索の一覧に出たときに何の店か分かります。

二つ目は、自己紹介の文です。市区町村に続けて、最寄り駅とそこから歩く分数を書きます。住所をすべて書く場所ではないので、市区町村と駅名、分数までで足ります。

三つ目は、投稿に付ける位置情報です。店舗の住所で登録された場所を選んでください。近くの別の建物や施設を選ぶと、その場所を見ている人の画面に混ざります。

四つ目は、投稿文のハッシュタグです。タグは1投稿の上限が5個になり(順次適用中)、検索の入り口としては以前ほど使われていません。それでも投稿の中身を伝える情報としては残るので、その5個のうちに地名を含むものを入れます。地名だけのタグは観光や食事の投稿と混ざるので、「地名+美容室」「地名+施術名」の形にします。数が減ったあとの選び方はハッシュタグはもう検索経路ではない。2026年の付け方に書きました。

図2 地名を書き入れる四つの場所(模式図)

プロフィールの画面(模式図) 表示名(店名+地名) +得意な施術 1 自己紹介の文 (市区町村+最寄り駅と分数) 2 リンク(予約ページ) 投稿の画面(模式図) 写真 位置情報 3 投稿文のタグ 4 #◯◯市美容室 #◯◯市髪質改善 (地名だけのタグにしない)
四つの場所は二つの画面に分かれています。プロフィールだけを直しても、右側の二か所は前の書き方のまま残ります。

四か所に書く市区町村の表記は、そろえてください。表示名が「◯◯市」で、ハッシュタグが「◯◯駅」だけだと、探している人からは別の語として扱われます。市までにするのか区や町まで入れるのかを先に決めて、四か所を同じ表記で埋めてください。

仕上がり写真を載せる前に、許可の取り方を決めておきます

仕上がりの写真は、お客さんが写った写真です。撮影と掲載の許可を、口頭ではなく形に残して取ってください。

現場で起きやすいのは、忙しい時間帯に口頭でお願いして、後から「どこまで許可を取ったか」が分からなくなることです。顔が写る範囲まで許可したのか、後ろ姿だけなのか、掲載をやめてほしいときにどう伝えるのか。この三つを紙か端末の入力欄で残す形にしておくと、あとで確認できます。

受託の現場でも、掲載後に削除の依頼が来て、どの投稿が対象か探すのに時間がかかった例を見ています。撮影のときに投稿の予定日まで控えておくと、探す手間が減ります。

顔を出したくないお客さんが多い店では、後ろからの写真と手元の写真で組み立てる形にします。顔が写らなくても、髪の動きと色は伝わります。無理に顔出しをお願いするより、撮れる範囲で本数を積んだほうが続きます。

スタッフ個人のアカウントと、店のアカウントをどう分けるか

美容室では、スタッフが自分のアカウントを持っていることが多いです。これを止める必要はありませんが、役割を分けておかないと、店のアカウントに投稿が集まらなくなります。

分け方の一つは、店のアカウントを入り口、個人のアカウントを指名の受け皿にすることです。店側は営業時間や場所、料金の考え方、店内の様子など、誰が見ても必要な情報を置きます。個人側は自分が担当した仕上がりを出します。店のプロフィールから、在籍しているスタッフのアカウントに行ける状態にしておくと、見た人が自分で選べます。

図3 店のアカウントと個人のアカウントの役割

店のアカウント=入り口 ・営業時間、場所 ・料金の考え方、店内の様子 ・仕上がりも残す 個人のアカウント=指名の受け皿 ・自分が担当した仕上がり ・アカウントはスタッフ本人のもの 店のプロフィールから、在籍しているスタッフのアカウントに行ける状態にします スタッフが退職すると、個人のアカウントの投稿は引き継げません。店のアカウントにも仕上がりを残します。
両方に仕上がりを置くのは、二度手間に見えます。ただし右の箱は店の持ち物ではないので、右にしか無い仕上がりは店に残りません。

気をつけたいのは、スタッフが退職したときの扱いです。個人のアカウントはその人のものなので、店側は投稿を引き継げません。店のアカウントにも仕上がりを残しておかないと、退職のたびに実績が消えます。どちらか一方に寄せず、両方に置く前提で運用してください。

予約の入り口を、プロフィールの1手に縮めます

投稿を見て来店を決めた人が、次にやることは予約です。ここで手数が増えると、そのまま離れます。

プロフィールに置くリンクは、予約ページに直接つながる形にします。会社のトップページを置いて、そこから予約ページを探させると、途中で止まります。予約サイトを使っているなら、そのサイトの店舗ページを直接指してください。

図4 プロフィールから予約画面まで、指を何回動かすか

トップページを置いている場合 1 2 3 プロフィール トップページ 予約ページを探す 予約画面 ここから予約ページを探すことになります 指が3回 探し方によっては増えます 予約ページを直接指している場合 1 プロフィール 予約画面 指は1回で予約画面に着きます
下の道には、自分で探す場面がありません。上の道の回数は、探し方によって人ごとに変わります。

もう一つ、投稿を見た人が知りたいのは料金の考え方です。細かい価格表まで書く必要はありませんが、どの範囲までが基本の施術で、どこから追加になるのかが分かる投稿を1本作り、プロフィールから見える位置に固定しておくと、問い合わせの前に確認できます。

電話でしか予約を受けていない店では、営業時間内しか予約できないことになります。投稿を見る時間帯は夜が多いので、夜のうちに手が動く受け方を一つ用意しておくと、翌日まで待たずに済みます。

新規に向けた投稿と、来なくなった人に向けた投稿は分けます

美容室で数字が動くのは、新規の来店だけではありません。以前に来ていて、しばらく足が遠のいていた人が戻ってくる分も入っています。受託の現場では、投稿を見て戻ってきた人の来店が数に混ざっていたことを、店側が後から気づく場面がありました。

この二つは、見せる中身が違います。新規に向けるなら、店の場所、雰囲気、担当者の人柄まで含めて、初めてでも入れると分かる内容にします。来なくなった人に向けるなら、店の説明は要りません。今の季節に合う髪の話や、担当者が今どんな仕上がりを作っているかを見せます。

同じアカウントで両方を出すことになるので、投稿ごとにどちらに向けたものかを決めてから作ってください。決めずに作ると、両方に少しずつ足りない投稿になります。

見る数字は、フォロワー数ではなく予約の手前で選びます

美容室のアカウントは、フォロワー数が増えても来店に結び付かないことがあります。遠方の人が仕上がりを見て増えている場合、その人たちは来店しません。

見るのは、プロフィールを見た人の数と、そこからリンクを押した人の数です。この二つが動いていれば、投稿から予約の手前までは進んでいます。押されているのに予約が入らないなら、直す場所は予約ページの側です。

インスタは予約が入ったかどうかを教えてくれないので、店側で確かめる必要があります。予約時の来店経路の項目にインスタを足すか、来店時に一言聞いて記録してください。記録が数か月分たまると、どの投稿の後に予約が増えたかを並べられます。

記録を取る担当者は、店長ではなく受付に立つ人にしてください。予約を受ける場所で記録しないと、後から思い出して埋めることになり、抜けが増えます。

まず、自分の店のプロフィールを携帯電話で開いて、そこから予約画面まで何回指を動かすかを数えてみてください。3回より多いなら、投稿を増やす前に直す場所はそこです。